働くママのための御三家中学受験:大手4塾の合格実績や指導方針から見る塾選びのポイント

こんにちは、WorkingHaha編集部です。今回は、御三家(開成・麻布・武蔵、桜蔭・雙葉・女子学院)中学受験を控えたお子さまを持つ働くママの皆さまに向けて、塾選びのポイントを解説します。

御三家を目指すお子さんのために塾を選ぶ際、SAPIX、四谷大塚、日能研、早稲田アカデミーなどの大手塾にはそれぞれ特色があり、選ぶ際にはいくつか考慮すべきポイントがあります。さらに、大手塾のみならず個別指導塾や家庭教師を併用する家庭が増えていることも見逃せません。

今回は、大手塾の特長に加え、共働き家庭が御三家受験を目指す際の塾選びのコツ、追加指導を活用するメリット、そして働くママが注意すべき塾代の問題についても解説します。

目次

1. 御三家中学受験:塾選び方のポイントと4大塾の特長

1. 塾のカリキュラムと進度の確認

各塾の進度やカリキュラムは、御三家対策としてどのように対応しているかが重要です。

  • SAPIX:非常にハイレベルかつ進度が速く、5年生の終わりまでに受験に必要な勉強を先取りします。6年生からは受験を意識した高度な内容となるため、御三家対策には強いですが、子どもの学力や理解度に合っているか確認しましょう。
  • 四谷大塚:「予習シリーズ」というテキストを使ってカリキュラムが標準化されています。基礎から発展的な問題まで幅広くカバーしており、比較的柔軟に進度を調整できるため、家庭学習をサポートしやすい面もあります。
  • 日能研:全体のバランスが取れており、基礎から丁寧に積み上げていくことができます。じっくり学べる環境が整っているため、無理なく学習を進めたい子に向いています。
  • 早稲田アカデミー:進度は速めで、特に御三家対策に特化したコースが充実しています。生徒のモチベーションを高める工夫も多く、勉強に対して前向きに取り組みやすい環境です。

確認ポイント:

  • 進度が子どもに合っているか。
  • 基礎力と応用力のバランスが取れているか。
  • 無理なく理解できるカリキュラムか。

2. サポート体制と個別フォロー

働くお母さんがサポートできる時間が限られている場合、塾のサポート体制が非常に重要です。各塾には補習やフォロー体制が異なります。

  • SAPIX:クラスが頻繁に入れ替わり、個別のフォローは少なめですが、テキストや授業内容が非常に洗練されています。家庭での復習やサポートが欠かせないため、保護者のフォローが必要になるケースが多くなります。
  • 四谷大塚:「進学くらぶ」という在宅学習サポートシステムがあり、オンラインでのフォローも可能です。子どもが自宅で学習できる体制が整っているため、働くお母さんには利用しやすい選択肢となります。
  • 日能研:授業後の質問対応や個別指導など、手厚いサポートが特徴です。特に個別面談が多く、子どもの進捗をしっかりと確認できるので、親の負担が軽減されます。
  • 早稲田アカデミー:面談や家庭での学習管理サポートが充実しており、特にメンタル面でのフォローが手厚いです。成績管理も細かく行い、必要に応じて適切なアドバイスがもらえます。

確認ポイント:

  • 子どもの進捗をしっかりフォローしてくれるか。
  • 授業後や自宅での学習サポートが充実しているか。
  • 質問対応や個別の補習が整っているか。

3. 授業形式と通塾のしやすさ

働く家庭では、通塾時間や授業形式が大きな要素となります。特に通塾にかかる時間や、オンライン授業の有無、家庭学習のサポート体制が重要です。家庭学習の時間が取れない場合は、塾の自習室オンライン学習を活用しましょう。

  • SAPIX:通塾型が主流で、教室の場所が限定されています。自宅から通いやすいかを確認し、通塾の負担を考慮しましょう。
  • 四谷大塚:自宅学習プログラム「四谷大塚NET」や、オンライン授業「進学くらぶ」があり、通塾が難しい場合でも対応可能です。自宅での学習サポートが必要な働くお母さんにとっては利便性が高い選択肢です。
  • 日能研:基本的に通塾型ですが、オンライン学習への取り組みも強化されています。また、授業の振り替えや補習が充実しているため、働くお母さんにとっても柔軟な対応が可能です。
  • 早稲田アカデミー:授業が対面中心ですが、オンライン授業も提供されており、通塾が難しい日でも学習を継続できます。教室数も比較的多く、通いやすさの点でもメリットがあります。

確認ポイント:

  • 通塾時間が無理なく通える範囲にあるか。
  • オンライン授業や自宅学習サポートがあるか。
  • 振り替え授業や補習体制が整っているか。

4. 試験対策・模試の実施状況

御三家を目指す子どもにとっては、模擬試験や入試に向けた具体的な対策が重要です。塾によって模試の実施状況や、テストの内容が異なります。

  • SAPIX:毎週のようにテストが行われ、非常に厳しい模擬試験が実施されます。特に、SAPIX独自の模試は難易度が高く、御三家対策として効果的です。性格によってはこのテストがプレッシャーになるという場合も。
  • 四谷大塚:「全国統一小学生テスト」などの模試が充実しており、全国規模での実力を測ることができます。四谷大塚のカリキュラムと連動しているため、模試の結果を使って学習計画を立てやすい特長があります。
  • 日能研:志望校別の模試や、合格判定テストが豊富にあり、受験本番に向けた準備がしやすい環境です。模試を通じて成績を上げていく仕組みが整っています。
  • 早稲田アカデミー:模試に力を入れており、特に御三家志望者向けの特化型模試も実施しています。志望校別の模試や、対策講座も充実しており、受験本番に向けた実践的な準備が可能です。

確認ポイント:

  • 志望校別の模試があるか。
  • 定期的な模試で進捗を確認できるか。
  • 模試結果を基にしたフォロー体制が整っているか。

5. 子どもとの相性

最終的には、塾の雰囲気や指導スタイルが子どもに合っているかも重要です。大手塾はそれぞれの文化や校風が異なるため、体験授業見学を通じて、実際にお子さんと塾の相性を確認しましょう。

2. 御三家中学受験に強い4大塾の合格実績

大手4塾による合格実績の比較です。

  • SAPIX: 全体的に最も多くの合格者を輩出しており、特に開成中で274名と圧倒的に強い存在感を示しています。桜蔭中でも197名で高い割合を占めています。SAPIXは御三家に強いとされる通り、各校で合格者数が突出しています。
  • 早稲田アカデミー:武蔵中(76名)、雙葉中では(58名)4塾の中で最も多い合格数を輩出しており、 開成中(146名)、麻布中(102名)でもよい実績を残しています。
  • 日能研: 他の塾と比較してやや少なめの合格者数ですが、複数の学校で安定した実績を残しています。
  • 四谷大塚: 開成中や女子学院中でも着実に合格者を輩出し、安定した実績を残しています。

3. 御三家受験:通塾の目安と通塾回数と働くママの注意点

Working Hahaの調査によると、共働き家庭で御三家受験を目指す場合、一般的に4年生から本格的に受験勉強を開始することが多い傾向にあります。特に4年生以降は、受験に向け、徐々に難易度を上げていく段階になります。

1. 受験勉強の開始時期

小学4年生からのスタートが一般的です。4年生では、基礎的な内容をしっかりと定着させることを目指し、5年生で応用力をつけ、6年生で入試問題に対応できる力を磨きます。

SAPIXなど進度の早い塾を選んだ場合、5年生の終わりまでに受験に必要な知識を先取りで学び、6年生になってからは志望校別クラスで入試に対応した実践的な授業となります。

2. 学年ごとの勉強時間と通塾回数

小学4年生

  • 勉強時間:
    • 平日:1〜2時間
    • 週末:3〜4時間
  • 週の通塾回数:
    • 週2〜3回(塾による)
    • 基礎を固めることが重要です。塾の宿題をこなしつつ、家庭でも復習やテキストの確認を行います。

小学5年生

  • 勉強時間:
    • 平日:2〜3時間
    • 週末:4〜6時間
  • 週の通塾回数:
    • 週3〜4回
    • 学習内容が高度になり、通塾回数や家庭学習の負担も増えます。特に算数や国語の応用問題の対策が必要です。

小学6年生

  • 勉強時間:
    • 平日:3〜4時間
    • 週末:6〜8時間
  • 週の通塾回数:
    • 週5〜6回
    • 志望校合格に向けた対策が中心となり、模試や過去問演習が増え、家庭での学習時間も増えていきます。特に直前期は週に7日通塾する場合もあり、受験に向けた勉強時間の確保が欠かせません。

3.年間の基本授業料の目安

年間授業料は塾ごと・学年ごとに異なります。おおよその目安として以下を参考にしてください。

1. SAPIX

  • 4年生: 約50万〜60万円
  • 5年生: 約80万〜100万円
  • 6年生: 約100万〜120万円
  • 季節講習(春・夏・冬): 約30万〜35万円(年間)
  • 模試・テスト費用: 約5万〜10万円
  • 総額の目安: 4年生で約80万〜100万円、6年生で約150万〜180万円

2. 四谷大塚

  • 4年生: 約40万〜50万円
  • 5年生: 約60万〜80万円
  • 6年生: 約80万〜100万円
  • 季節講習(春・夏・冬): 約20万〜30万円(年間)
  • 模試・テスト費用: 約5万〜8万円
  • 総額の目安: 4年生で約65万〜80万円、6年生で約110万〜140万円

3. 日能研

  • 4年生: 約40万〜50万円
  • 5年生: 約60万〜80万円
  • 6年生: 約80万〜100万円
  • 季節講習(春・夏・冬): 約20万〜30万円(年間)
  • 模試・テスト費用: 約5万〜8万円
  • 総額の目安: 4年生で約65万〜80万円、6年生で約110万〜140万円

4. 早稲田アカデミー

  • 4年生: 約50万〜60万円
  • 5年生: 約80万〜90万円
  • 6年生: 約100万〜120万円
  • 季節講習(春・夏・冬): 約25万〜35万円(年間)
  • 模試・テスト費用: 約5万〜10万円
  • 総額の目安: 4年生で約80万〜100万円、6年生で約140万〜170万円

御三家受験を目指す場合、通塾加え、家庭教師や個別指導塾などを併用するケースも多くあります。特に共働き家庭の場合、親が仕事でサポートしきれない部分を補う役割も担ってくれるため、大きな助けとなる反面、費用面での準備も重要です。

4. 共働き家庭のためのポイント

1. 家庭学習の時間の確保が難しい場合

働くお母さんにとって、毎日の家庭学習時間を確保するのは容易ではありません。Working Hahaの調査では、次のような工夫が挙げられました。

  • オンライン学習の活用
    塾によっては、オンライン授業や復習用の動画が用意されています。例えば、四谷大塚の「進学くらぶ」やSAPIXのオンライン授業は、自宅で学習する時間をサポートしてくれます。これにより、通塾時間を減らし、効率的に勉強を進めることが可能です。
  • 塾のフォローを最大限に活用
    塾の自習室や補習クラス、個別指導など、家庭学習をサポートする仕組みを活用しましょう。家庭で時間が取れない分、塾で学習のフォローをしてもらうことができます。
  • 勉強のスケジュール管理をサポート
    勉強の進捗を親が管理するのが難しい場合、塾の先生との面談を積極的に活用し、スケジュール管理や進捗確認を行うと良いでしょう。特に早稲田アカデミーや日能研は親とのコミュニケーションが手厚く、スケジュール管理もサポートしてくれます。

2. 家族全体でサポートする

共働きの場合、家庭全体で学習をサポートする体制を整えることが重要です。例えば、通塾の送り迎えや食事の準備を家族で分担し、子どもが学習に集中できる環境を整えましょう。また、塾によってはテストが多く、成績によるクラスの入れ替えなど、ストレスが溜まったり、落ち込んでしまうことも。子どものメンタルケアやリフレッシュの時間を作ることも大切です。

3. 勉強効率を上げるための工夫

共働き家庭では親が常に子どもの学習を見てあげることは難しいため、自主学習の習慣化が重要です。タイムマネジメントを教え、効率的に勉強する方法を身につけさせると良いでしょう。

  • 朝の登校前、短い時間でも復習をする
  • 計画的に休憩を挟むことで、集中力を保つ
  • 模試や定期的なテストを通じて、成果を確認し、モチベーションを維持する

4. 土日を活用した集中的な勉強

土日に集中して長時間の勉強に取り組む計画を立てると、勉強時間の確保がしやすくなります。特に、苦手科目の克服に当てる時間として活用しましょう。

5. 家庭教師や個別指導塾の活用

御三家受験を目指す場合、学力を補うため大手塾に加えて家庭教師や個別指導塾を併用するケースも。大手塾は、カリキュラムがハイペースで進むため、子どもが遅れを感じることも少なくありません。家庭教師や個別指導では、その遅れをカバーし、特に苦手科目の克服に効果を発揮します。

共働き家庭の場合は、親が勉強をじっくり見る時間を取れない場合も多いため、個別指導を受けることで弱点補強をし、子どもの成績向上をサポートするのも一つの戦略です。ただし、このような追加指導を利用する場合、塾代がかさむため、費用面での負担も大きく、場合によっては家計とのバランスを見直す必要もあります。

4. 御三家受験 四大塾以外の選択肢:小規模かつ高密度な指導を行う塾

大手塾に限らず、特に希学園エルカミノグノーブルなどの小規模かつ高密度な指導を行う塾も、有力な選択肢となります。これらの塾は、大手に比べてクラス数が少ないものの、より密な指導や個別対応を強みとしており、大手にない手厚さというメリットも。忙しい家庭でも、子どもに適した学習環境を整えてくれるため、安心して任せることができます。

1. 希学園

  • 特長と強み
    大阪発の中学受験専門塾で、難関校を目指す生徒向けに特化したカリキュラムを提供しています。特に算数の指導に定評があり、問題解決能力を養うカリキュラムが特徴です。個別指導の体制も整っており、苦手科目の克服に注力しています。
  • おすすめポイント
    生徒一人ひとりの進捗に応じた細かい指導が強みで、密度の高い学習環境を求める家庭には最適です。

2. エルカミノ

  • 特長と強み
    首都圏に展開する小規模な中学受験専門塾で、個別に近い指導が特徴。特に男子御三家を目指す生徒に対して、少人数制の徹底的なサポートが行われています。教材やカリキュラムは独自に開発され、必要な知識を効率的に習得できるよう工夫されています。
  • おすすめポイント
    大手塾の集団授業に馴染まない生徒や、きめ細かいフォローを重視する家庭には向いています。特に働くママが時間的に手助けできない場合でも、個別対応がしっかりしている点が強みです。

3. グノーブル

  • 特長と強み
    グノーブルは、少人数制でハイレベルな学習指導を行うことで知られています。独自の教材とカリキュラムを用いて、理解を深めることに重点を置いています。また、教師の手厚いサポートが特徴で、問題の解き方や思考法を丁寧に指導します。教師と生徒の距離が近く、個別の学習進度に対応してくれる点が評価されています。
  • おすすめポイント
    個別に近い対応で、御三家に特化した進学指導を行っている点が魅力です。進学先の選択肢が明確な家庭にとって、適切なサポートが期待できるでしょう。

大手塾と比較した場合のポイント

大手塾(SAPIX、四谷大塚、早稲田アカデミーなど)と比較すると、これらの小規模塾は以下の点で有利です。

柔軟な対応
生徒の成績や学習進度に応じてカリキュラムを柔軟に調整できるため、個々のニーズに応じた学習プランを提供してくれます。

個別対応
生徒一人ひとりに対して、よりきめ細やかな指導を行います。特に働くママにとって、家庭でのサポートが難しい時にも塾側が丁寧にフォローしてくれます。

教室の雰囲気
クラスの人数が少ないため、教師との距離が近く、質問しやすい環境が整っています。

5. 親の心構えと注意点

御三家受験は長期戦であり、子どもも親も相当な覚悟が必要です。働きながらでも、次の心構えを持つことが成功の鍵となります。

1. 子どもへの過度なプレッシャーを避ける

御三家受験は非常に競争が激しいため、子どもにプレッシャーをかけすぎないことが重要です。親の期待が大きすぎると、子どもはストレスを感じ、モチベーションを失うこともあります。成功だけでなく、過程や努力を評価し、温かく見守る姿勢が大切です。

2. 継続的なサポートが不可欠

忙しい日々の中でも、子どもとのコミュニケーションを大切にすることが必要です。勉強の進捗状況を確認したり、問題に直面したときに励ましたりするなど、精神的なサポートが大きな力となります。

3. 自分のキャパシティを見極める

共働き家庭では、親がすべての負担を抱え込まないことが大切です。学習面のサポートが難しい場合は、家庭教師やオンラインサポートを活用するなど、外部の力を借りることを検討しましょう。

4.資金計画を立てておく

御三家受験を目指す場合、塾代は非常に大きな負担になります。特に、大手塾に加え家庭教師や個別指導を利用する場合、毎月の塾代が数十万円に達することもあります。塾費は、学年やコースによって異なりますが、6年生になると年間の授業料として約100万〜120万円にプラスし、季節講習、志望校対策講座、模試やテスト費用なども合わせると、150万〜200万円以上になる場合も。学力によっては特別講座なども追加されるため、事前に資金計画を立てておくことが大切です。

5. 健康管理も重要

長期的な受験勉強は心身に負担がかかるため、子どもの健康管理を徹底しましょう。食事や睡眠、適度な運動を意識して、勉強の効率が落ちないようにすることも、親の大切な役割です。

WorkingHaha編集部は、御三家受験に挑戦する全てのママたちとお子さまを心から応援しています。皆さまの努力が実を結び、お子さまの可能性が大きく開花することを願っています。

頑張るママたちに、そしてお子さまたちに、大きな拍手を!

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