みなさまこんにちは。ずいぶん間が空きました。
早いものでもうふー太は期末テスト真っ最中。中学受験生だったころは、隣で一緒に算数をやっていたけれど、中学生になってからの学校の数学プリントを見ても、もう何がなんだかわかりません。そして案の定、ふー太は数学の成績不振により、補習、補習、補習、、、
伝統男子校は面倒見が悪いとよく言われますが、案外そうでもない。ありがたいことに無償でいろんな補習をしてくれます。ただし「あくまでも本人の意思に基づいて参加させてください」と毎回言われます。

天王山の夏が来る

もう7月、ということは6年生にとっておそらく人生で一番勉強することになる夏がやってきます。（あ、高3のときの可能性もありますが、私自身の経験で言えば圧倒的に小６の夏。朝の8時から夜の8時まで塾にいた記憶です）

日能研は各校舎の上位層が特定の校舎に集められる選抜コースがあります。ふー太は23区の外れにいたので校舎が遠く、それを「遠征」と呼んでいました。
遠征の条件は6年生前期の4科目平均偏差値が65以上。ふー太はその時点で64台前半というぎりぎり不合格の結果でしたが、欠員が出て繰り上げ合格のような形で遠征の最後尾に加わったのでした。

朝早くからサラリーマンのように都心に出ていくことになったふー太。さすがに6年生を毎朝ラッシュの山手線に乗せるのも気が引けて、わたしもリモートワークを最大限駆使して朝一緒に遠征に行き、ふー太が行く校舎の近くのサテライトオフィスで毎日仕事して、塾が終わったらお迎えに行き、一緒に山手線に乗って帰る、、、という日々でした。
遠征の最後尾ということは、選抜クラスのすなわちビリ。なかなか過酷な状況だったみたいで、毎日疲労困憊して帰ってきたけれど、2年経って振り返ると笑い話になっていて、やっぱりあの時にビリでも遠征出来てよかったな、と感じます。

さらに過酷だったのは、日能研がお盆休みで夏期講習が休みになる期間、早稲アカの「NN武蔵」コースに行かせたのでした。わー鬼母。
かの有名な早稲アカハチマキが届いたものの、日能研生としての矜持なのか、絶対に巻こうとしなかったふー太。これまたいろいろあったのですが、NN武蔵にはだいぶお世話になりました。

場合の数とは

さてようやく本題。武蔵の算数の頻出分野は「平面図形、速さ、割合と比、場合の数」とよく言われます。まあ、最初の３つはどの学校でもよく出されるのですが、問題は「場合の数」。
一般的に場合の数というのは、「ある事柄が起こりうる場合の総数」、例えばこんな感じです。

「１，２，３、４，５の5枚のカードがあります。この中から3枚のカードを選んで並べて，3けたの整数を作ります。3けたの整数は全部で何通りできますか」

これだと、考え方としては100の位に来る数は5通り、10の位に来る数は4通り、1の位に来る数が3通りと決まるので、5×4×3=60通りとなります。基本的には計算で出せるものになります。

または

「A君、B君、C君、D君、の4人の中から、2人の学級委員を選ぶとき、選び方は何通りありますか」

これは、「AB」も「BA」も同じ意味になるため、重複を排除するために(4×3×2×1)÷2=12通り。やっぱり計算で出せます。
※もちろんこれはめちゃくちゃ簡単な場合の数で、6年生が解くものは計算した後、例外処理をするなどもっと難解です。

武蔵の「場合の数」って？

だがしかし。武蔵の算数の「場合の数」はこうはいかないのです。
何かというと、「計算では出せず（出せるものもたまにあるけど）、とにかく全部ありえることを書き出してみるしかない」という力業と言うか、MECEというかなんというか。とにかく「場合の数」が出来たとてできるものでもありません。
注）ふー太は普通に場合の数が絶望的に苦手で、私は鬼の形相で何度もこれをやらせたものです。（遠い目）

なのでNN武蔵では「場合の数」ではなく「調べあげ」という聞きなれない言い方をしていましたが、まさにそう、発生する事象の条件を整理して調べ上げるんです。だって武蔵の校訓の１つが「自調自考」ですもの。自分で調べて考えないといけないわけです。

理科のお土産問題といい、算数の調べあげといい、なんかまどろっこしいなあと思いますよね。
この「まどろっこしさ」は入学後もいろんなところで顔を出します。そのたびに「ああ、武蔵らしいなあ」と感じます。

※長くなったので次回に続く。

その「まどろっこしさ」の先に何があるのか、見届けたいと思います。

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中学受験

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